ミュージックビデオ 煙蛇
撮影にまつわるエピソード
✏2024/9/17

https://youtu.be/9ATsZmjdgEo

アルバム「けむのみち」の収録曲、煙蛇(えんじゃ)のMVを公開します。撮ってくださったのは、映画監督の佐々木育野さんです。

偶然にも私が撮影の依頼で連絡をした際、ちょうど前日に古いカメラを手に入れたばかりだったという佐々木さん。今回はそのカメラを使い、また、映像に合うレンズも探してきてくださいました。光を受けたカーテンとレンズの質感が合わさり、部屋に白いもやがかかっているようです。撮影を始める前、佐々木さんが少しだけ窓を開けると、良いタイミングで風が入って来てくれました。曲が終わり、これで撮影もおしまいと思いきや最後にひと吹き風がやって来て、カーテンを蛇のようにくねくねとひるがえらせ去っていったのには、驚きました。光、風、表情、手の動き、一瞬一瞬のうつろいに、繊細に反応し撮影を進めてくれた佐々木さん。

塩屋の旧グッゲンハイム邸での撮影後は大阪に移動し、焚き火のゆるされる場所で、合間に少しだけ流す火のシーンを撮りました。火は佐々木さんが松ぼっくりの油などを使っておこしてくれ、友人が薪をくべ続けてくれました。とても寒い3月の日で、火に照らされた皆の吐く息が闇の上に白く塗りつけたように浮かんでいました。

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煙蛇という曲は、あるとき実家の自分の部屋でホワイトセージの葉を焚きながらギターを弾いていると、煙がドレスを編んでいるように見え、また、蛇がおどっているようにも見え、音をつけ始めたことから生まれました。

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以下は、友人が撮ってくれた撮影現場の様子です